ゆずのファンがKinKiKidsに出会ってしまった
私はゆずという2人組のことが好きだ。ゆずの好きなところは?なんて聞かれた日には永遠に語り出してしまうスイッチが入ってしまうめんどくさいオタクだ。ただ一つだけ語ることが許されるのなら、きっと私は2人組のゆずを挙げるだろう。私はふたりという言葉に非常に弱い。
「全部だきしめて君と歩いて行こう きみが泣くのならきみの涙まで
全部だきしめて君と歩いて行こう きみが笑うならきみの笑顔まで」
と歌っている。私はここで歌われていることが彼ら自身のことであるかのように聞こえてしまう。この曲以外にも似たように感じる曲がたくさんあって、涙がボロボロ出てしまう。今まで歩んできた道を決してマイナスには捉えていないこと、これから起こるどんなことも2人で向き合い、そのすべてを2人で抱えながら、2人で歩んでいくという覚悟のようなものを感じてしまう。
そんな2人が、どうしようもなく楽しそうにステージの上で歌っている。MCの時はそんなに見る!?と思うくらい相手のことを見て話すし、客席の存在忘れてる…?とほほえましくなるくらい二人ぼっちの世界に入ってしまう。そんなエピソードコアなファンでも知らないのでは!?と思うエピソードを、にやにやしながら、恥ずかしそうにしながら、懐かし気に話すふたり。自分たちしか知らない経験や感情を心に秘めているふたり。ファンの誰よりも、もしかすると相方の家族よりも知っているのかもしれない、「オレしか知らない相方」がいるのかもしれないふたり。言葉に出さずともお互いにわかりあっているふたり。お互いに尊敬し合うふたり。少し離れて歌うだけなのに「離れて歌います」と宣言したり「ちょっと遠いな」って言ってしまうふたり。その場にいる誰よりも慈愛に満ちた微笑みで相方を見つめるその愛が好き。
同じ町に同級生として生まれた幼馴染。4人組のバンドをしていたけれどどそこから2人で再出発した2人。路上で自分たちの存在を叫ぶかのように歌い始めた2人が、自分たちのためだけではなく、そこにいる誰かのために、20年以上一度も休むことなく歌い続ける2人。
相方の結婚式に相方の憧れの人を呼び、なぜか自分が号泣してまうリーダー、
自分を高めることのできる相手として「彼以上の存在は他にいませんから」と答えるサブリーダー、
「俺たちが望んだゆずだけど、それは岩沢の望んだゆずだったかな」と考えてしまうリーダー、
「切っても切れない腐れ縁で、ずっと20年続いているんです」と語るサブリーダー。
そんなゆずという2人組のことが好きになった私。
同じ関西出身で同じ苗字、誕生日は100日違い。それぞれのお姉さんが履歴書を送り、同時期に事務所に入所。12歳で出会った2人。そこから20年以上足並みそろえて歩き続ける2人。
配信ライブのMCで「何気に光一とこの距離であっているのは相当ぶり。この距離で光一を見れていることに感動している。」と話す剛くんと、それに対し「ハハハ」と笑って返す光一くん。久しぶりに会えて二人とも照れながらテンションが上がっていたと太一くんにコメントされる2人。それでも、私が見たハッピーライブの中で一番ソーシャルディスタンスを確保したライブをしていた2人。
…………うん、これは惹かれてしまうのはわかるなあ。
2人という結びつきはあまりにも強く、あまりにも儚い。ふたりで音楽という場の上で夢を追い続け、闘い続けているというその事実はあまりにも重い。どうかこの2人がいつまでも楽しく歌うことのできる世界が続きますように、と祈るばかりだ。